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  • Yasuhiro Koma

8年目を迎え、なお進化し続けるタクティカルFPS! 『レインボーシックスシージ』eスポーツ観戦ガイド


2015年に発売されたタクティカルFPS『レインボーシックスシージ』(以下、R6S)は、8年目を迎えた現在も世界で高い人気を誇り、総プレイヤー数は8,500万人を突破。世界大会「Six Invitational」を頂点とするeスポーツシーンも、大きな盛り上がりを見せています。


本記事では、『レインボーシックスシージ』に興味を持った方のために、ゲームの基本ルールや特徴、国内外のeスポーツシーンの概要についてご紹介します。



まずは知っておきたい『R6S』の基本ルール

『R6S』は、建物内に仕掛けられた爆弾を解除するために突入する攻撃側と、それを阻止する防衛側の2チームに分かれて戦う5vs5のFPSゲームです。6ラウンドごとに攻守を交代し、7ラウンドを先取したチームが勝利。両チームが6ラウンドずつ獲得し、同点に並んだ場合は、2ラウンド先取のオーバータイム(延長戦)へと突入します。


建物内には2ヵ所に爆弾が設置されており、攻撃側はそのどちらかの爆弾解除を目指します。爆弾を解除するためには、爆弾が設置されている部屋に「ディフューザー」と呼ばれる装置を設置し、一定時間ディフューザーが解除されないように守る必要があります。攻撃側と防衛側、それぞれのラウンド勝利条件は下記の通りです。


・攻撃側

相手チームを全滅させれば勝利

ディフューザーを設置し、爆弾解除に成功すれば勝利


・防衛側

相手チームを全滅させれば勝利

ディフューザーの設置を阻止すれば勝利

ディフューザーが設置されたあと、解除すれば勝利


建物内に設置された爆弾。攻撃側はこの部屋にディフューザーを設置することを目指す



爆弾を解除するためのディフューザー。設置完了するまで7秒の時間がかかる



破壊できる壁や床、60体を超えるオペレーターたち

『R6S』最大の特徴といえば、破壊できる壁や床の存在でしょう。壁を破壊することで、新たな進路や射線が生まれるため、これが『R6S』の尽きることのない無数の戦略を生み出しています。壁だけでなく床も壊すことができ、これによって上下の階にわたる立体的な戦いが発生することも特徴です。


また、『R6S』ではプレイヤーが操作するキャラクターを、「オペレーター」と呼びます。オペレーターは、それぞれ固有アビリティ1つとサブガジェット2つを持っており、銃撃戦のみならず、これらをいかに活かして戦うかによっても奥深い戦略性が生まれます。


『R6S』では、定期的なアップデートが行われており、新たなオペレーターも追加され続けています。オペレーターは攻撃側と防衛側に分かれ、その数は現時点(2023年7月)で合わせて60体以上。オペレーターは、1ラウンドごとに選択するうえ、さまざまな相性が存在するため、どのオペレーターを選択するかという駆け引きも『R6S』のおもしろさの1つです。


壁を破壊することができ、新たな進路や射線が生まれる



床を壊すことも可能で、上下の階にわたる立体的な戦いが発生する



定期的に追加されるオペレーターは、現在60体を超える(『R6S』公式サイトより引用



遠距離から壁を破壊できるランチャーを持つオペレーター「HIBANA」



日本チームのチャンスが大きく広がった2023年シーズン

国内の『R6S』eスポーツシーンにおいては、NTTドコモが主催する国内リーグ「X-MOMENT Rainbow Six Japan League 2023」(以下、RJL 2023)が開催されています。「RJL 2023」には、国内のトップ8チームが出場。上位3チームが世界大会「Six Major」への出場権を獲得します。


昨年までは、国内リーグのRJLと世界大会「Six Major」が直接つながっておらず、日本チームは「APAC Northリーグ」で上位2チームに入らなければ、「Six Major」に出場することができませんでした。そのため、世界大会に出場するまでの道のりが遠く、かつ挑むことができるチームも限られていました。


しかし、今年からは大会形式が大きく変わり、「RJL 2023」とオープン予選の「Six Major Open Qualifier」から、合わせて3チームが「Six Major」への出場権を獲得します。世界大会を経験できる日本チームが増えることで、日本チームの全体的なレベル向上も期待できるでしょう。


なお、昨年まで「APAC Northリーグ」に出場していた日本チームのうち、何度も世界大会への出場権を獲得し、世界の強豪チームたちとの戦いに挑んできたのは「CYCLOPS athlete gaming」。日本の『R6S』シーンを代表するチームの1つです。


しかしながら、「CYCLOPS athlete gaming」は、世界大会ではグループステージを突破できない状況が続き、今年に入ってから、およそ3年にわたって変更していなかったメンバーを変更。新体制で2023年シーズンにのぞんでいます。


「RJL 2023」に出場する国内のトップ8チーム



「CYCLOPS athlete gaming」(RJL公式サイトより引用



世界大会初出場でベスト8の大躍進を遂げた「SCARZ」

「RJL 2023」は、年に2シーズン開催されます。3月から4月にかけて行われたSeason1では、「KAWASAKI SCARZ」(以下、SCARZ)、「NORTHEPTION」、「DONUTS VARREL」の3チームが世界大会への出場権を獲得。デンマーク・コペンハーゲンにて開催された「BLAST R6 Major Copenhagen 2023」に出場しました。


3チームともに世界大会の経験がないチームでしたが、なかでも「SCARZ」はすばらしい快進撃を見せ、初出場ながらベスト8という結果を残す大躍進を遂げました。「SCARZ」は、昨年の「RJL 2022」で年間王者に輝いたチーム。今年に入って、ようやく世界大会に挑むチャンスを得たことで、ついにその実力を世界の舞台で発揮しました。


日本にとって世界大会における過去最高成績は、2019年に世界大会「Six Invitational 2019」で獲得したベスト4です。しかし、それ以降は日本チームにとって苦しい結果が続いていたため、「SCARZ」の活躍は日本の『R6S』シーンにとって、実に4年ぶりの快挙となりました。


「KAWASAKI SCARZ」(RJL公式サイトより引用



「NORTHEPTION」(RJL公式サイトより引用



「DONUTS VARREL」(RJL公式サイトより引用



「Six Invitational」を頂点とするグローバルeスポーツ

『R6S』のグローバルeスポーツシーンには、年に2回(昨年までは3回)開催される世界大会「Six Major」と、ワールドチャンピオンを決める年間最大の世界大会「Six Invitational」があります。


2023年シーズンの集大成となる「Six Invitational 2024」には、年間を通したグローバルランキングの上位20チームが出場。グローバルランキングにおいては、「Six Major」を含む、さまざま大会での成績がポイントとして反映されます。


今年2月に開催された「Six Invitational 2023」では、2022年のグローバルランキング1位となり圧倒的な勢いを誇ったブラジルチーム「w7m esports」と、2019年にも世界王者に輝いた実績を持つEUチーム「G2 Esports」がグランドファイナルで激突。この戦いを「G2 Esports」が制したことで、4年ぶり2度目のワールドチャンピオンを獲得し、王座奪還を果たしました。


世界ではEUやNAのチームが強さを誇っており、2021年ごろからはブラジルチームも目覚ましい躍進を見せています。一方で、日本を含むAPAC地域は、2019年の活躍以降は振るわない結果が続いていました。そのため、今年の「SCARZ」によるベスト8進出は、APAC地域を牽引する活躍とも言え、今後の活躍にも大きな期待が寄せられています。



■直近5年の「Six Invitational」優勝チーム


2023年:「G2 Esports」(EU)

2022年:「TSM」(NA)

2021年:「Ninjas in Pyjamas」(ブラジル)

2020年:「Spacestation Gaming」(NA)

2019年:「G2 Esports」(EU)


2023年の年間スケジュール(Rainbow Six Esports 2023: Format Revealより引用)



「Six Invitational 2023」で優勝した「G2 Esports」(G2 Esports公式Twitterより引用



大会形式が変わった今こそ『R6S』を観戦してみよう!

長い歴史を持つ『R6S』eスポーツシーンですが、2023年は大会形式の変更により、大きな変化を迎えた年となりました。特に、世界大会に日本から3チームが出場できるようになったことは、日本の『R6S』シーンにとって追い風になることが予想されます。


そして、なにより日本のファンにとっても、世界大会に出場する日本チームを応援できるチャンスが増えたことで、観戦の楽しみもより一層増したといえるでしょう。


2023年の『R6S』eスポーツシーンは、これから国内で「RJL 2023」Season2の開催が控えており、その上位3チームがアメリカ・アトランタで行われる世界大会「BLAST Major Atlanta 2023」に挑みます。また、2023年シーズンを締めくくる「Six Invitational 2024」は、来年2月ブラジルにて開催されることが決定しています。


大会配信は、YouTubeやTwitchの公式チャンネルより行われます。『R6S』のeスポーツ大会観戦を、ぜひ楽しみましょう!



■2023年シーズンの主なスケジュール


・2月:Six Invitational 2023(世界大会/カナダ・モントリオール)

・3~4月:RJL 2023 Season1(国内リーグ)

・5月:BLAST R6 Major Copenhagen 2023(世界大会/デンマーク・コペンハーゲン)

・9~10月:RJL 2023 Season2(国内リーグ)

・11月:BLAST Major Atlanta 2023(世界大会/アメリカ・アトランタ)

・2024年2月:「Six Invitational 2024」(世界大会/ブラジル)


■大会配信(日本語)が行われるチャンネル


X-MOMENT(RJL)公式YouTube:https://www.youtube.com/c/XMOMENT-esports 『R6S』日本公式YouTube:https://www.youtube.com/@rainbow6jp

『R6S』日本公式Twitchチャンネル:https://www.twitch.tv/rainbow6jp


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